- material
- 米袋
- collected period
- 2023年

和歌山の米袋
30kgの玄米を運ぶための米袋。各産地から精米所までこの袋に入れ、精米された米は別の袋に小分けされるため、不要になった袋を譲っていただいた。
産地ごとに印刷のデザインが異なり、採集した袋は赤・緑・青のうち1〜2色で印刷されていた。30kgもの米を運ぶため袋は3重構造になっており、紙の種類はクラフト伸張紙という引っ張りに強い紙が使われている。一部の袋は検査のために「米刺し」や「穀刺」と呼ばれる棒で穴が開けられ、「検」マークのシールで塞がれている。
米袋が普及する前は、今では時代劇くらいでしか目にすることがない米俵を使って米を運搬、保管していた。この地域では、俵の中に和紙に柿渋を塗った内袋を用いていたようで、その紙を「たてがみ」と呼んでいたらしい。自宅で保管する際に用いる「たてがみ」は破れたら紙と渋で補強しながら使い続けていた。紙には黒い斑点があったと聞いたが、どこかで鉄成分に触れてタンニンが黒く反応したのではないかと想像している。柿渋や俵も身近に手に入る材を用いて農家自らが作っていたようだ。60kgの米俵をひとりで肩に担ぐことができたら一人前と言われたらしい。