- material
- 竹
- collected place
- 嵯峨谷(和歌山県橋本市)

孟宗竹

物干し竿としての竹

畑の側に置いてある竹

水路としての竹

かつての農作物の収穫籠も竹で編まれ、地元では「わかやまかご」と呼ばれている。
竹は里山では最も身近な材のひとつとして、支柱、竿、樋、籠、杖、等々、あらゆる用途に使用される。孟宗竹、破竹、真竹を中心に、多くの種類が存在しており、それぞれの特性を活かした活用がなされている。
竹は切る時期によっては節の部分に虫が卵を産みつけ、幼虫の間に竹の内部を食べられてしまう。地元では「ニッパチ」と言って二月と八月に来るのが良いと教わったが、二月〜八月の竹の生育期間を避けるという説もある。地元ではほとんどの場合は枝の支柱等の一時的な用途で使われるため、伐採時期はそこまで気にしていないように思われる。
材として加工する場合は4〜5年生の竹が良いとされるが、放置された竹林の整備等でかなり老齢の竹を入手することもある。そのような竹は特に厚い蝋で覆われていて、美観と保存性のため油抜きをする必要がある。油抜きにはアルカリ水溶液で煮て油分を浮かせて取り除く湿式法と、火で炙って蝋を溶かし、熱いうちに拭き取る乾式方がある。材林では、防虫のため大まかに炙った状態で保存してある。