tsutsuji extracted
わが家の庭には梅の老木が鎮座していて、それを取り囲むように数種類の木が植えられている。おそらく梅の木を取り囲む「従」として植えられただろう3本の躑躅が大きくなりすぎて、自らが主役と言わんばかりに巨大な塊と化していた。(僕たちが引っ越してくる以前はこまめに剪定されて綺麗な形を保っていたのだろう……。)ある時、自分たちでは手入れも行き届かないので思い切って根本から伐採することにした。剪定を繰り替えされた枝はあらゆる方向転換を繰り返し、非常に入り組んだ複雑な線を形成していた。その中から目を惹かれた形を抽出し、一部の樹皮を剥ぐという行為を介入させてみた。さらに機械的なコンクリートを形に組み込むことで、自然と人と文明の関係を問うという壮大なテーマを持ったオブジェとして生まれ変わった。
※根本から切ったつつじは見事に復活し、今現在(2024年時)元のボリュームを取り戻しつつある。タフな木である……。
- 制作
- Isamu Hazama
- 制作年
- 2020年頃
- 材
- つつじ